2016-12-10

今月の献納機。

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-おたべさくら「愛蜜遊戯」コアマガジン ISBN:9784864369947
話○ 抜○ 消小-中 総合○

出来の良い兄に反抗する劣等生の弟は兄嫁との身体だけの関係におぼれてゆき前中後編&プロトタイプ掌編+初々しいカップルがお互い別の男女に食いものにされ正続編(続編は単行本描きおろし)+独立短編3本+フルカラーショート1本。清潔感あふれる作画でもってインモラルな肉欲の隘路を執拗につづってゆくこちらは作者記念すべきファーストコミックスだ。
申しわけなくもこの出版社の雑誌は現在いずれも定期購読していないのだけれど、さすが長年業界に君臨するだけあり作家陣の起用センスはたしかなもの。だもんで先に薄い本で見知っていたこの人の名が今月の新刊リストに載ったとき「いつの間に商業へ引っぱってきてたんだ!」とビックリ。決して熱心な読者ではないとはいえ数年前から好みのネタのときは同人を購入していたので、新人にしてすでに顔なじみの漫画家というわけ。
そうした理由で商業作品こそ初見なものの、おたべさくら特有のキュートネスと淫靡さが高度にバランスした完成度の高いアニメ/ゲーム系の絵柄は認知済み。巻末の初出一覧を見るに収録作は2013-16年にかけ当社刊の「コミックホットミルク」/「コミックメガストアα」掲載といくらか執筆時期に幅はあるけれど、最古のものでも作画の乱れなどは皆無でクオリティは高値安定だ。したがって表紙のみ見ての衝動買いでも期待を裏切られるようなことは皆無であり安心してレジへ駆けこもう。なお出版社公式サイト内の紹介ページで内容サンプルが見られるほか、著者ブログの発売告知記事で各ショップ購入特典が参照できるので、本屋へ向かう前にいちど確認しておくべし。
このラヴリィな筆致でもって愛らしいティーンズから妖艶な熟女までワイドにこなす人だが、今回は制服世代よりはJDから新婚さんに人妻などアダルト寄りの構成となっている。とはいえ大人キャラでもずいぶん童顔に描かれるので俺のような青い果実スキーでも比較的抵抗なく受容できるのはありがたい。お歳の上下を問わず肢体描写は明確にグラマラス系で、たっぷり盛られた双丘からキュッと細い腰へラインが絞られたのちこんどは安産間違いなしのビッグヒップへと続いてゆく魅惑のプロポーションだ。こうしたキュートフェイス&ダイナマイツボディの組み合わせは現在のエロ漫画購買層の最大公約数的ニーズに沿ったものでありじつに手堅い商売といえよう。
10年以上にわたり薄い本界隈で活躍しオリジナル/二次創作とも豊富に手がけているだけあり、商業誌へやって来てもお話造りはまことにウェルメイド。緩急を心得たシナリオワークから生み出される物語たちはシロップたっぷりのイチャラヴからえげつないダークエロスまでなんでもござれだ。ただこの本収録の作品群はハッキリと後者メインで、とりわけ単行本の前後を飾る続きもの2つ「運命のひと」/「隣の花は赤い」が掠奪や寝取りといった暗黒方面のネタなのでよけいその印象が強まる。おかげで無邪気な甘エロ作品でもじつはヤバい結末が用意されているのではとつい身構えて読んでしまった。ヒロイン造形もそれに沿っておぼこいのありビッチありと多彩で、ことに前述の連作「運命のひと」では義弟に犯される美貌の人妻・遙(はるか)が次第に淫蕩な本性をむき出しにして彼をリードし、ついにはその行為さえ彼女の策略であったという表題どおりのファム・ファタールぶりを存分に見せつけ白眉。
カラーショートを除くと1本あたり20-24ページほどの平均的な分量ながら、煽情的な女体が縦横無尽に画面を占拠し高揚したアクメフェイスがたっぷりフィーチャーされる濡れ場はたいそう充実。またダイナミックな本番シーンに加え多くの作品でプリティな唇へ凶悪な男根を飲みこんで執拗に舌を這わせる濃厚フェラが付属するのも口淫大好きっ漢にはうれしいところ。恥も外聞もなくイキ顔さらしドプドプ白濁を膣内へ注がれるエロメスどもの痴態で読者の自慰表明もはかどりまくりだ。
清楚な少女も貞淑な若妻もいざ着衣を剥ぎ滑らかなお肌をあらわにすればたちまち発情モード。自分から股間にしゃぶりつきあどけないお顔をだらしなく歪ませながらごきゅごきゅ精液をしぼり取る。余韻も冷めぬままこんどはすでに濡れそぼち準備万端の肉壺へゆっくりとシャフトを差しこみ性器どうしの真剣勝負をスタートだ。大量の擬音と嬌声をBGMに従えながら激しく腰を振り快楽享受に熱中するヒロインの陶酔しきった表情がエロティックでたまらない。ガッチリだいしゅきホールドをキメながらうわごとのように膣内射精を懇願する彼女の願いどおり、性の饗宴の締めくくりは孕み袋いっぱいにザーメンの奔流を叩きつけフィニッシュ。
作画/作劇とも達者すぎて新人と呼ぶのはまことに不似合いではあるけれど、抜きツールとしての要件を過不足なく備えガッツリ股間をしごける上質のデビュー単行本。形式上はすべて合意エロとはいえライト/ダークごった煮なので(しかも後者多め)すべての方へ分け隔てなくオススメとはいかないが雑食の自分はノー文句でございます。これを格好のサンプルとして一般誌へ売りこまれやしないかと心配はあるものの、もうしばらくは商業ガチエロをモリモリ執筆していただきたいものだ。おたべさくらヒロインではアダルトさんより若い娘が好みの自分としては、凶悪キュートなおにゃのこがコートの下に隠れたゴックンボディを見せつけハードファックの「さむがり彼女」と、ド派手ギャル×眼鏡オタ男子の凸凹イチャラヴ「ウチギャル」が本作中の最愛物件。

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