話○-△ 抜○ 消小 総合○
自分より弱っちい剣道部部長にガマンできない天才後輩少女は彼を従わせるべく策略をめぐらすが逆襲されて本編&描きおろし後日談+遠くから見つめるだけだった初恋の美人と偶然面識を得た少年は彼女に思いの丈をぶちまけ本編&描きおろし後日談+独立短編10本。ムッチリツヤツヤ極上ガールズ&レディースの蠱惑的な肢体にダイヴインし汗だく汁だくファック満漢全席のめくるめく光景をお腹いっぱい摂取の作者これが記念すべきファーストコミックスだ。
自分が定期購読するようになりしばらく経つ「COMIC快楽天BEAST」は気がつくとけっこう執筆陣の新陳代謝が進んでいて、たまに数年前の誌面と直近のそれとを見比べるとビックリしたり。完成度の高い作画でものされるキュート寄り巨乳女子がラヴコメ舞台で大活躍……という誌風を一貫して守りつつも編集サイドがドラスティックに作家を入れ替えているのがよく分かる。そんななか比較的最近に登場したと思ったら集中的に作品を産出し一気に初単行本リリースまでこぎ着けた期待の新星がこの人。
普遍的なアニメ/ゲーム系のタッチにオサレ/萌えをほどよく配合した売れ線まっしぐらの絵柄はいかにも快楽天BEASTの制作陣が好みそうなタイプ。描きおろしパートを除きすべて2014-16年にかけ同誌にほぼ隔月ペースで掲載のものを収録だが、当初から一定の完成度を備えており作画の新旧差はさほどない。ちなみに異様なほど絵の高密度化が進行し加速度的に作画時間が長くなっている現在のエロ漫画界では一部の特別に筆の速い作家を除き月刊誌のレギュラー執筆陣であっても2か月もしくは3か月ごとの掲載が普通であり、新人時代からそれ以上の間隔で量産できれば商業エロ漫画家として及第点以上だろう。昨今ではついに表紙絵師まで手がけており、赤城あさひとに寄せる送り手の期待のほどがうかがえようというもの。
この滑らかな筆致で描かれる女子連中はハイティーン～20代前半あたりの食べごろ世代。わりかし童顔寄りながらボディの方はドドーンとおっぱい特盛状態という近ごろのBEAST誌上でもっとも支配的な造形だ。瞳も顔の輪郭もクリッと丸いのにきわ立って幼い印象でないのは頭身高めで顔パーツの配置も大人っぽいからなのだが、ロリすぎずBBAすぎずのよいバランスが実現できていると思う。JKから職業婦人に人妻まで当初から幅広いタイプの女性キャラをそれらしく描けるのも長所で、逆に速攻で一般誌に引き抜かれ便利遣いされそうで心配。
コンビニ売りの快楽天BEASTなので、執筆陣に求められる物語は必然的に明朗快活エロコメ。1on1のオーソドックスなタイマンラヴが全編にわたりくり広げられ、憎からず思う関係もしくはフォーリンラヴ直前の2人が互いの思いを確かめあい熱く結ばれる合意エロの殿堂だ。なかにはさして愛情などはさまれない身体だけのお付き合いもあるけれど、それらを含め感情のダークサイドを表出させることはほとんどなく読後感はきわめて良好。赤城あさひとに対し不倫とかNTRとかレイプとかそういうのを期待している方はここだと望み薄なので別の雑誌で描いてくれるまで待て!
プレイ内容もとりたてて奇抜なシチュなどないノーマルな交わりに終始するものの、コッテリ濃密なトーンワークに彩られた女体が画面狭しと暴れまわりいろんな分泌物をまき散らしながらヒロインがトロトロのイキ顔さらし絶頂の光景はなかなかに煽情的。女子サイドから積極的にプレイを主導しては派手な景気よく淫語まき散らすさまもナイスで、随喜の涙を流し感極まった表情でイクイク連呼しながらたっぷり膣内射精され法悦の態の彼女の艶姿に我々の自慰表明も大いにはかどる。
魅惑のたっぷりボディを自分からお披露目しては挑発的な視線を向けてくる牝狐たちの誘惑に辛抱たまらずルパンダイヴだ。豊満な胸の谷間へいきり立つ怒張を導きゆっくりと先端をお口に含んで絶妙な舌技を駆使してはただちに精液搾取され気分は桃源郷。元気なままのシャフトをこんどは彼女の濡れそぼつ蜜壷へねじこんで内部のいちばん敏感な部分をこすり上げるたび汗と涙とよだれまみれで小刻みに嬌声を発するエロメスどもの痴態にいっそう興奮。すっかり理性の枷を外し四方八方へエロワードをまき散らしながら昇りつめてゆくヒロインのドスケベまんこいっぱいに白くねばつく液体を放出し女体征服ミッション完了だ。
とまあいかにも快楽天系列の新人らしくのっけから精液分泌支援物資としてまとまりのよいパッケージング。デビュー当時はズブの素人だったと巻末著者あとがきで述べているとおり初期作の数本はやたらと説明的な科白まわしが目立ちギクシャクした進行だったのが直近執筆のものではずいぶんと改善されていて、赤城あさひとの目を見張るような成長具合が一目瞭然なのもグッド。この調子で題材やヒロインの年齢層などさらに幅を拡げていけば快楽天BESTの看板作家への道も一直線。まあその前に角川だの電撃だのに青田買いされそうではあるけれどもうしばらくの間はエロの現場でがんばっていただきたい。今回の作品たちのなかでは、クソ生意気な後輩ちゃんが先輩男子をいたぶるはずが下克上を食らい自分の内なる性癖まで披露しちゃってイキまくり「交剣痴愛!」/「神咲舞は本当にドMなのか?」連作と、大正女性離れしたナイスバディの女給さんを洋装モデルとしてスカウトついでに美味しく頂戴の「肌つきロマンチカ」がマイフェイヴァリット。
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