話△ 抜○ 消小 総合○
すっかり女らしく成長した年下幼なじみと再会した主人公は徐々に距離を縮めつつも彼女の姉とも関係を持ち……連作シリーズ/インターミッション8本&巻頭フルカラーショート&巻末別エピソード+フマジメ男子×キマジメ風紀委員のドキドキバカップルラヴ連作3本&描きおろし後日談/番外編各1本+独立短編1本。反則的にキュートなおっぱいっ娘連中がすなおになれない恋心をもてあましつつも最後はハッピーに結ばれえっちに絶頂のワンダフルな光景を余すところなくお届けの作者記念すべき成年向け初コミックスだ。
自分がいま定期購読している「comicアンスリウム」は表紙絵師を数人持ち回りで回しているのだが、なかでもとびきりキャッチーなヴィジュアルで印象に残っていたのがこの人。ただ漫画作品の方はそんなにたくさん描いてた印象がなかったのだけれど、いつの間にかストックがたまっていて怒濤の初単行本リリースである。ところで俺は発売前後の各種媒体による猛プッシュでようやく知ったのだが、この方イラスト仕事やエロゲンガーなどで超有名なクリエイターだったのね。そんなわけでそれら別分野ですでにこの作家について熟知している方々にとっては間の抜けた記述が散見されるかも知れないがどうかご容赦を。なお版元公式の単行本情報ページに通販案内や内容サンプルが用意され、また作者サイトの発売告知記事で各ショップの購入特典紹介がなされているので、書店へ直行する前にまずそちらをチェックすべし。
いかにも売れ線まっしぐらの訴求力高すぎるアニメ/ゲーム系の絵柄は店頭でもひときわ目を惹く。流麗な描線でシャープにつむがれるエロゲ風味のタッチにほどよく萌えテイストを附加したそれはある種のメジャー感がただよっていて、雑誌の顔に抜擢されるのも納得のきらびやかな雰囲気だ。とりわけ表紙/裏表紙のようなカラー絵では輝くように彩色が映えて絵ヂカラの強さを実感する。白黒原稿の方はそこまで圧倒的ではないけれども、濃淡さクッキリの派手派手しい画面構成に緻密なトーンワークが華を添える印象的な絵ヅラだ。
このファンシィな作画でつむぎ出されるヒロイン連中は世のエロ漫画購買層の最大公約数的需要にジャストフィットのハイティーン童顔巨乳系女子を中心にモリモリと供給。回想シーンやサブキャラなどで見られるぺたっ娘も悪くないのだけど、やはり愛らしいフェイスにビッグバスト/ビッグヒップという魅惑のコンビネイションがもたらす破壊力は尋常でない。一部に登場するような成人済みキャラもフェロモン過剰タイプではなくあくまでキュート志向なので、今後とも基本線としてはエロカワイイ10代女子を逐次投入し続けていただきたいもの。
収録作すべてアンスリウムを初出とする物語たちは大きく3パートに分かれる。まずは実質的な表題作たる「ちえとえっち」シリーズが冒頭から中盤くらいまでスペースを占有し、唯一の読み切り作品「先輩と片瀬さん」をはさんだのち後半部に学園バカップル連作「山田くん、ちゃんとして!」を収納だ。シンプルなタイマンラヴの「先輩と片瀬さん」はともかく、2つの連作ものは細かくエピソードが分割されていて若干流れをつかみづらいのだけど、総体としては「ちえとえっち」シリーズがメインヒロインとの純愛をベースにハーレム的要素を混入、「山田くん、ちゃんとして!」の方は高校生男女2名のイチャラヴ尽くし。いずれもひたすら甘々で一瞬修羅場ティックな状況が到来するもなんだかんだハッピーに収束の和姦専科で読後感はきわめて良好だ。ただ「ちえとえっち」の方はヒロイン以外にもその姉や謎の金髪美女などをタナボタティックに頂戴する主人公のありようが若干クズめいて写りストーリーへの感情移入をさまたげるかも。エロゲーでは選択肢による分岐でこうした倫理上の問題は回避できるのだけど一本道にせざるを得ないエロ漫画ではそうはいかず、力業で穏健におさめてみてもなおモヤモヤは残るなあと思った。
甘酸っぱいアトモスフィア優先で濡れ場占有率は特段高い方ではないものの、きくらげ特有のたわわな女体がダイナミックに躍動し絶品トロ顔さらしておにゃのこ絶頂の眼福な情景が読者の股間をダイレクトドライヴ。クローズアップを多用し派手な擬音フラッシュが入り乱れる画面はオーソドックスなエロ漫画とはひと味違う感触で、このへんもストーリー展開同様にエロゲーなどへの参加実績が生きているのかなあと邪推。ビッグバストをブリブリ揺らしぷっくりまんこをハードに使役しつつ最後たっぷりと子宮に精液を叩きつけられ昇天のヒロインズの痴態に自慰表明もはかどりまくること必定。
紆余曲折ありつつもベッドインし褥に横たわって彼女の鼓動まで伝わる距離に急接近し2人だけの共同作業をスタート。ゆっくりと制服を脱がし下着の枷を解き放てばぽよんと2つの豊かな双丘がお出迎えだ。ピンと屹立したニップルに吸いつき指先を下腹部に這わせて敏感な部分を刺戟するたび甘い吐息をもらす彼女の艶姿に興奮しきり。すっかり準備万端の蜜壷へ暴れん棒をゴリゴリねじこみ激しく内奥を貫くたび頬を紅潮させ瞳をうるませながら四方八方へハートマークをまき散らすさまがたまらなく煽情的だ。随喜の涙を流し覚えたての快楽に熱中しては執拗に中田氏を懇願するおにゃのこのリクエストにお応えして、ティーンエイジまんこの最深部めがけザーメンの奔流をたっぷりとお見舞い。
エロ漫画の普遍的な文法とはやや違う造りでわずかばかり違和感を覚えたものの、圧倒的なまでにキャッチーな女の子たちの魅力あふれるヴィジュアルがすべてに優越するナイスな眼福物件といえよう。今後ラノベのコミカライズ担当とかそういうのであっけなく一般行きしそうで不安ではあるけれど、できる限り長く成人向けのお仕事を続けてもらえれば重畳きわまりない。このたび収録のプロダクト中では冒頭連作よりすなおになれないヒロインの言動がカワイすぎる「山田くん、ちゃんとして!」シリーズの方がずっと好みで、パブリックな場では素っ気ないくせに2人だけだとたちまち甘えモード一直線の川戸さんにきゅんきゅんしっぱなしですよ。
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