2016-01-19

本年度の傾斜配点。

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-琴義弓介「百華乳乱~UZUME~」コアマガジン ISBN:9784864368674
話○ 抜○ 消小-中 総合○

受験合宿のため訪れた山村でキツいまなざしの巫女に出会った主人公は彼女をめぐる怪異に巻きこまれ彼自身の運命も変転してゆき……表題作長編全10話&フルカラープロローグ。ジェットコースターさながらのめくるめく和風伝奇バトルと謎解きとをくり広げつつエクストララージバストの艶めく女体が多種多彩に乱れ咲くダイナマイトエロスを展開の作者最新刊は成年向け物件としての15thコミックスだ。
古きよき劇画テイストから萌えまっしぐらのキュートなタッチまでエロ漫画の絵柄にも多々あるけれど、琴義弓介の手になる強烈なディフォルメを効かせたスピード感あふれる筆致は他に類を見ないタイプ。平成1ケタのころにはもうデビューを果たしていた大ヴェテランながらその滑らかな作画はいっこうに古くささを感じないから不思議だ。自分もこの人にはデビュー作からだいぶお世話になっているのだけれど、ちょうど感想ブログを書くようになったあたりで単行本を購入しなくなり現在までいちども取り上げていなかったというふがいない事実については言い訳のしようがございません。
ともあれ久方ぶりにこの作家の新刊を手にしてまず感じるのはあいかわらずの圧倒的な個性と流麗な描線の美しさ。巻末の初出一覧を見ると2014-15年にかけ「コミックホットミルク」に掲載の最新型琴義弓介ということで当然クオリティは高値安定なのだけれど、昔からエロ漫画界のメインストリームから少しだけ逸脱していたことが逆に陳腐化を防ぎエヴァーグリーンたらしめているのかも。ただ今回の表紙絵は極端に各種パーツを強調したりして少々エッジを効かせすぎの感があり見た目いくらか損しているように思う。中身の絵柄はフツーにカワイイ系で取っつきも良好なのだけれど。そのへんは版元提供の単行本紹介ページから開くことの可能な内容見本を閲覧すると一目瞭然なので、初見でビビった方もまずサンプルチェックをば。
このトンガった作画でもってもぎたてティーンズからしっとり熟女さんまでなんでも描きこなすが、全キャラで共通するのはその雄大すぎる2つの双丘。作中で並扱いの娘ですら世間一般の巨乳の範疇を優に超えるそれであり、上のクラスはそれこそ爆乳だの超乳だのといった形容がお似合いの特大スイカ級バスト。乳房それ自体もさることながら乳暈もニップルもことさらドデカく、お顔を凌駕する勢いの迫力満点おっぱいが縦横無尽に揺れ動くさまは壮観だ。なお今作は後述する物語展開の関係でキツネだのタヌキだのカミサマだのの人外女子がことのほか多く、どこかヒューマンとは異なるエキゾティックな趣の彼女らの出で立ちがまたなんとも淫猥。
1冊まるごとの長尺ストーリーとなる本作は、人に仇成す霊魂たちを巫女の力で制圧し封じこめる、いわゆる退魔ものフォーマットをまず縦軸に据えて軽快なアクションを読者に提示する。そして横軸にはきわめて普遍的なボーイ・ミーツ・ガールの恋物語を配置。塾講師に連れられ仲間とともにさびれた山村へ夏期合宿にやって来た受験生の少年・天野(あまの)と、村の神社に巫女として奉職する美しくも強気な主演女優・ウズメと、2人の邂逅からひと夏の熱く激しいラヴ模様がスタートするのだ。最悪の出会いからはじまった彼ら彼女らの関係は終始ウズメがキツく当たり天野はそれに翻弄されるのだが、そんな2人を次々と襲う怪異と試練とが徐々に互いの絆を深めてゆくことになる。続々と現れるヒトならぬモノノケたちのなかから亡くなったはずのウズメの母が姿を現したときからオハナシは急転回し、さらに強大な死神が彼らの前に立ちふさがっていよいよ事態は風雲急を告げるのだが……その結末は実際に読んでのお楽しみ。とまあ血湧き肉躍る冒険活劇を存分に味わいつつ、始終ツンツンなウズメちゃんと彼女のかたくなな心をその勇気と思いやりとで徐々に溶かしてゆく天野くんとの惚れたハレたの愛の行方を我々読者は生暖かく見守るって寸法ですよ。
ハラハラドキドキの物語の合間にくり広げられる濡れ場はむろん琴義弓介ヒロイン特有の超弩級ボディが画面狭しと暴れまわり砲弾型の特盛おっぱいがブリブリ躍動するストロングセックスの応酬だ。ロストヴァージンすると霊魂退治能力を失ってしまうウズメにどうにかまんこを使わせ無力化せんと呪いを掛け彼女を発情させるモノノケ側の奸計を天野くんとのアナルファックで回避するうちいつしか情を通じついには力と引き換えに前の穴をも彼に捧げるウズメちゃんのダイナミックな痴態が見もの。それ以外にも肛門性交一本やりになる事態を避けるべく中盤までは敵側のケモっ娘が積極的にセックスに参戦しては子袋へたっぷり射精され絶頂するのでヴァギナ派もアナル派も両方ご満悦。
ふだんの凜とした表情を褥では一転とろけさせて彼女は装束をはだけ柔肌をあらわにしながら情交をおねだり。雄大な胸の先端からはしたない液体を分泌し下腹部をしとどに濡らしながら愛する男にしがみつき屹立したシャフトへ自分から腰を沈める。粘膜どうしをハードに摩擦させながらこみ上げる快感に身をよじらせ小刻みに嬌声を発しながら上り詰めていくさまが蠱惑的でたまらない。全身汗みずくになりはしたなくイクイク連呼しながらギュッと内奥を締めつけてくる彼女の巫女まんこの奥底めがけて最後にたっぷりと愛の証を注入だ。
非常にクセの強いタッチはどうしても読み手を選び、また昨今のコアマガ物件の宿命とはいえ性器ドアップになると面積が突如広がるゼブラ修整はいただけないが、骨太のストーリーと真摯な恋愛模様との幸福なマリアージュが最後まで読み手をとらえて放さない良質のページターナーにしてユースフルな精液分泌支援装置といえよう。じっくり腰を据えて琴義弓介作品と対峙したのは久しぶりだけれど気持ちよく股間を活用させてもらい感謝。もっとも巻末著者あとがきによると次回作は熟女系となるそうで、それじゃアダルトさん苦手の俺はまた縁遠くなるやないけー! ともあれ今作はやっぱりメインヒロイン・ウズメちゃんの存在感が物語上でもエロシーンでも圧倒的であり大いにヌキヌキさせてもらった次第。

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