2014-05-23

今宵のシークレット・ライヴ。

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-師走の翁「アイブカ!(仮)」ヒット出版社 ISBN:9784894656321
話○ 抜◎-○ 消小-中 総合○

変態だけど超有能主人公がその卓越したアイディアとちんこパワーでもって幼なじみ生徒会長をはじめ女生徒たちを文化祭限定アイドルとしてプロデュース表題作長編6話+独立短編1本。ますますキュートに進化した作画といつもながらの超高密度ジェットコースターストーリーとの悪魔的コンビネイションでお送りする作者最新単行本はじつに2年ぶりの待ちに待った1冊だ。
たっぷり2冊組の大ヴォリュームで送り出された前単行本「ピスはめ!」上下巻発売時の興奮はいまだ我が記憶に新しいところだけど、気づけばけっこうな年月が経っていたのですねぇ。とくに大きな休載期間もないのに発売間隔が空いたのは今作タイトル・チューンの長編が完結するまであえてリリースをストップしていたためで、合間に手がけた読み切り等を収録の次回作を年末に上梓予定であることがこの本の巻末で明らかにされている。
スタイリッシュ&キャッチーなベースの絵柄はそのままに、流行りのタッチを的確にピックアップし美味しい部分をどんどん取りこんでゆく脅威の適応能力を表紙や口絵のイラストで存分にお披露目。直近数年のスパンでは気づかないが10年くらい前の作品と比較するといま風の萌えっぽい絵をすっかり自家薬籠中のものとしヴィジュアルが変質しているのがよくわかる。この人の代表作である「シャイニング娘。」シリーズ連載当時の作画はやや脂っぽく感じ正直それほど自分的にグッとくる筆致ではなかったのだけれど(作者さますいません)、ここ1、2年の思いきりファンシィ方向に振った絵ヅラは壮絶にマイ経絡秘孔を直撃。
冒頭表題作長編および巻末収録の読切「ゆあまいあいどる」のいずれも、登場するのはみずみずしさ炸裂の青い果実たちばかり。全員JC明記のタイトル・チューンは当然のこと、短編もおそらくはミドルティーン近辺のあどけないフェイスで若い娘大好きっ漢の自分にとってはまさに桃源郷。とりわけ表題作は中盤以降で女の子が大量投下されるのでルックスも性格描写も胸サイズも異様にヴァリエイションが豊富でオキニの選定に困るほど。その一方で師走の翁の過去作で頻出するような大人のお色気ムンムンのアダルトさんは今回わずかな出番しかないので年増スキーは既刊を読みなおすのがベター。
売れっ子アイドルと平凡な一般人男子との夢の逢瀬へ一本道進行の巻末短編はさて措いて、物語展開については表題作「アイブカ!(仮)」のそれを解説する。容姿端麗成績優秀モテモテの過去をよそに現在はすっかり無為徒食の主人公が、みずから部長を務めるアイドル研究部の廃部危機を前にしてようやく立ち上がり鬼神のごとき活躍を見せる……というのが基本プロット。この種の全能主人公が持てる力をフルに発揮してサクセスストーリーまっしぐら、というのは師走の翁長編の定番パターンであり、少年ジャンプ的な「努力・友情・勝利」セオリーの忠実な具現化に読者も快くカタルシスを得られる仕組みだ。部活動の女子部長たちをメインに即興アイドルとして仕立てあげ壮大なカーニヴァルとして文化祭(および最終盤のシークレットイヴェント)を盛り上げる非日常演出の数々が圧倒的熱量とともにくり広げられるさまはいつもながらにエロ漫画界随一の豪華絢爛ぶり。
濡れ場もまた多人数展開のメリットを最大限に活かしたなんとも華やかかつヴォリューミィなもの。前半部はメインヒロインにして主人公の小学校時代からのベターハーフ・小野寺柚(おのでらゆず)ちゃんとのラヴラヴファックが主体となるが、物語なかばからは一気に女の子の頭数が増え(さらには男の娘まで!)、女教師1名を含めさまざまなタイプの女体乱舞を堪能できる。柚ちゃん以外はお触りだの手コキだのの寸止めエロ期間が長いのでいささかフラストレイションがたまるのだが、それを最終話でまとめて本番に供し美味しくいただくことで一気に読み手の煩悩を解放させるシステムだ。
狂騒の熱に浮かされ汗だくの肢体を躍動させてファックにいそしむ少女たちの痴態×10数名。JC特有の吸いつくような素肌の感触を楽しみながら幼い性器へいきり立つシャフトをねじこみハードに粘膜どうしを摩擦させる。小刻みにハートマークをまき散らしつつキュッと膣内を収縮させ快楽をしぼり取る彼女らのエロティックな振る舞いに愚息もいっそうエレクチオン。子宮の奥底へ代わる代わる白くねばつく液体を注ぎこんでは次の女体攻略という具合に性の饗宴は休むことなく続く。
どちらかというとタイマンラヴ嗜好の自分にとって、師走の翁の――とくに長編で顕著な――乱交ファンダメンタリズムの性交描写はいつもわずかばかりの食い足りなさを感じるのは否めないところ。それでも考えつく限りの要素を集積しぶちこんだ豊饒な物語空間にはまいど圧倒されるし、数多くのヒロインが入れ替わり立ち替わりセックスに参戦し同時多発的に女体がうごめくポリフォニックなエロシーン進行には脱帽するほかない。貪欲に時代のトレンドを吸収しどんどん進化するヴィジュアルとも併せ、現代エロ漫画シーンの最前線を疾走し続けるこの作家の行く末を今後も注目してゆくことになるだろう。そんな俺なのでじつは今回収録されると思わなかった巻末読切「ゆあまいあいどる」がマイちんこ的にはもっともうれしく、精嚢がすっかり枯渇するまで我が砲身を酷使した次第。

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