2013-09-28

今季の終了宣言。

このエントリーをブックマークに追加 このエントリーを含むはてなブックマーク
-犬江しんすけ「純嬢恋歌」ワニマガジン社 ISBN:9784862692696
話○ 抜○ 消小-中 総合○

外界のことをなにひとつ知らされず性的奉仕のみにいそしんできた無邪気な少女はひとりの少年に出会いやがて行為の意味を知り……中編3話+自分の権力になびかない負け組少女の言動にいら立つ主人公はどうにか彼女を屈服させるべくあの手この手前後編+独立短編3本。圧倒的な画力とダイナミックな演出で波瀾万丈のストーリーを一気に読ませる作者成年向け初コミックスだ。
この人の漫画をはじめて見たのは今作にも収録されている前後編の前半部だったのだけれど、のっけからハイレヴェルな作画/作劇で驚いたのを記憶している。そこから興味を持ちググってみるとすでにその時点で一般誌を舞台に大いに活躍していたのを知った。さらに単行本刊行もそちらが先行しており、人気エロゲのコミカライズ作品を6巻までリリース。だもんで仕事の割合としてはもはや非エロこそが本業で成年向けはいわば余技。
コアマガ/ワニマガ数誌を初出とする収録作品たちは2009-13年と執筆時期がずいぶんワイドレンジだが、それも前述の一般仕事に注力したぶんエロでの発表ペースが緩慢になってしまったがゆえ。したがってもっとも古い巻頭短編「龍の猛禽」と直近作とでは絵柄の差異、ことに女の子の顔立ちにはけっこう変遷があるのがわかる。ただし初期から基礎画力の高さは折り紙つきで、端整な一般青年誌調のタッチは誰にでも受け入れられる上質なもの。
この滑らかな筆致で描かれるヒロインズはおおむねハイティーン固定で、ことに清楚なお嬢さま系のキャラクターを描かせるとピカイチ。おっとり/強気いずれのタイプも見るからにノーブルな雰囲気がただよう上品な造形だ。わずかな例外を除きおっぱいもいかにもわやこそうなラージサイズのそれで、有無を言わさずルパンダイヴしたくなること必至。そんな彼女らがダイナミックボディを駆使してえっちに乱れまくるのだからたまりまへんな!
お話は微笑ましい和姦コメディから大河ドラマもかくやの壮大なラヴストーリーまで非常にヴァリエイション豊か。重層的な展開のなかにもヒーロー/ヒロインの真摯な思いが通奏低音のように全体を貫きオーラスでみごとに結実する、本作のメインコンテンツたる中編「りんどう」、一方でヒロインの不可思議な言動に困惑され最後まで物語がトゥイストしてゆく前後編「貴と忌の境界」など、とりわけ長尺ものをやらせると変幻自在の語り口がいっそう輝く。まあ明暗の振幅が激しいのでラヴラヴしか読みたくないとか逆に凌辱だけをお望みの方には不向きかも知れない。
そんななかファックの方も添えものにとどまらないたしかな存在感を示していて、ばいんばいんの女体が景気よく乱舞し扇情的なエロフェイスが連射されるさまがたいそう淫猥だ。さらに濡れ場の多くの部分で強要ティックな展開や乱交めいたシチュなど読者のよこしまな欲望をチクチク刺戟する要素が織りこまれ勃起喚起力アップに貢献。
着衣の下に隠れた意外にも豊かな肢体を臆面もなくさらけ出し少女は男の劣情を誘うべく秘密の花園をそっと開く。ぷっくりお肉の乗った淫裂へたちまち剛直がねじこまれ激しく内奥を突き上げられるたびたわわなバストが揺れ彼女のあでやかな笑顔もたちまちトロけ顔に変貌。小刻みに嬌声を発しハートマークを四方八方へまき散らすその痴態に興奮しきりだ。うわごとのように膣内射精を懇願しはじめるヒロインのティーンエイジまんこめがけて幾度となく白くねばつく液体をぶちまけフィニッシュ。
ダイナミズムを存分に活かしたヴィジュアルはときに性的興奮よりも漫画的センス・オヴ・ワンダーを喚起してしまい善し悪しがあると思うが、総じてたいへん高品質であることは間違いない。性器ご開帳部分になると突如念入りに濃トーンが乗っかる邪悪な修整はいただけないけれど、とまれ黄色い楕円処女作としてはこのうえなくウェルメイド。今後も活動のメインは一般誌になるのだと思うが、ときどきはエロにもひょっこり顔を出して健在ぶりをアピールしてもらいたいものだ。自分的には読切に比べ前述の続きもの2本がより好みで、とくに「貴と忌の境界」のショートボサ髪ちょい不思議系隠れ巨乳女子・久住佳奈(通称クズ美)さんはガチストライクであり彼女の痴態で際限なく砲身を酷使した次第。

0 件のコメント:

コメントを投稿