2012-12-06

本日のオレンジ・メカニック・スーサイド。

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-ハルサワ「八月、彼女は嘘をつく。」クロエ出版 ISBN:9784903714721
話○ 抜◎-○ 消小 総合○

親の借金を肩代わりするための奉仕活動で訪れた屋敷でヒロインは夏休みの間ずっと調教を受け続けいつしか彼女の身体は……長編5話&プロローグ読み切り+独立短編2本。少女漫画/TL風の端整な絵柄でもって体液まみれ淫語まみれの変態じみたファックをくり広げるという極端なまでのギャップがすばらしすぎる作者通算2冊めのコミックスだ。
前作にしてデビュー単行本の「彼女が堕ちるまで」を衝動買いするまではまったく予備知識のなかった作家だったのに、やたらめったらドエロい作風にすっかり惹かれて今作刊行は早くから待ちこがれていたところ。1年半のインターヴァルを経てのこちらは期待どおりの問答無用性器乱舞でマイちんこも大歓喜。
前作刊行のすぐ後から新刊リリース直前までに描かれた今回の収録作たちはほぼ隔月ペースで「コミック真激」に掲載されたもの。処女単行本からすでに完成形だったタッチは新作でも同様のテイストで、少女漫画やレディコミ絵をベースとしつつ肉感的な肢体描写やシズル感あふれるちんこまんこなど男性向けエロ用に適宜アレンジをほどこしてある。今回も裏表紙には中身のモノクロ原稿からいくつかのコマが抜粋されており、内容確認するすべのない書店でもジャケ買いOKの親切設計だ。
このシルキーな筆致で描かれるヒロイン陣は人妻もの1本を除けばおおむね学生さんで、前作より若干平均年齢がダウン。ティーン大好きっ漢の自分的にはむしろうれしい変化ではあるけれど、この作家の描く凛とした大人女性がツボだった諸君はやや不満に思うかもしれない。とはいえ若い娘でもボディは立派に発達しているし顔立ちもすでに成熟した雰囲気をただよわせているのでロリスキーよりはグラマラス愛好家向きといえよう。
物語はこれまた既刊のパターンを踏襲した読み切りと連載のミックス。ただし今作コンテンツの主役的存在である長尺凌辱ストーリー「Long Sweltering Night」の物量が圧倒的で、このあたりは短編/長編比率が拮抗していた前単行本との最大の相違点だ。以後もおもにこの作品について言及することになるのだが、読み進めるうちにそこかしこに仕掛けられた周到な伏線に思わず驚嘆。
まずはこの一大調教譚の前フリとしてハルサワは学生どうしのさわやかなイチャラヴ話「Sweltering Night」を持ってくる。友達以上恋人未満の2人がようやく結ばれるまでのほほえましい恋愛模様を描きながらも、すでにそこでヒロイン・柚維の発情トリガーが明確に示され、以後の調教展開への布石が敷かれるのだ。そして金持ちイケメンにガッツリ犯され屈辱的なシチュの数々を強要される本編では彼女の弱点が早々に把握されてしまい、以後すっかり彼氏以外のちんこの虜となってあらゆる穴を開発されてはイカされまくり。
ヴァイブを仕込まれコスプレさせられ鎖で拘束され食ザーさせられと鬼畜プレイの数々をこなしているうちすっかり肉体は快楽に侵され、毎日毎晩憎いアイツのちんこでなん度も絶頂に達するプロセスが柚維の日記という形式でつづられる。記述がハードさを増し彼女の理性が徐々に失われてゆくプロセスがハードファックと同時進行するさまがいっそう切迫感を増しグッドだ。心身とも完全に情欲に支配されてしまった柚維が最終日に迎えるのは……それは読んでのお楽しみ。
清楚な表情をまるっきり娼婦のそれへと変貌させながらヒロインが快楽におぼれるねちっこい濡れ場は最大の魅力で、とりわけはしたなく屹立した乳首や茂みにモッサリおおわれた土手高まんこなどのエロパーツをしばしば大写しにしながらの前戯/本番シーンはたまらなく淫猥だ。わずかに残る理性を怒張のひと突きでたちまち喪失されられ、激しく内壁をこすり上げられてはダラダラよだれ垂らしてハートマークをばらまきはじめる。大ぶりのバストをブリブリ揺らしながらいちばん敏感な部分を責めたてられて随喜の涙を流し呆けたような表情でうわごとのようにエロワード乱射。2度3度4度とイカされ続けて発狂同然のヒロインは自分から膣内射精を懇願し、リクエストどおりに子宮の最深部めがけ大量のザーメンを叩きつけられてファイナルアクメ。
これまでどおりのハードエロスにいっそうの物語的洗練が加わって抜き度も読みごたえもパワーアップ。個人的に寝取られという素材はプラス/マイナスどちらにも傾かないファクターではあるものの、これ以上はやり過ぎになるギリギリのラインまで歪ませたイキ顔を見せつけてえげつなく咆吼するヒロインの痴態にはおっきしっぱなしだ。収録作のなかではやはりメインの長編が秀逸で、いちおう平穏に収束させたと思わせつつ最終話最終ページでしっかりとヒロインの取り返しつかない未来を示唆する結末にはまったくゾクゾクさせられた次第。

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