2012-06-08

本日のオレンジ計画。

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-鈴玉レンリ「Tangerine treacle」コアマガジン ISBN:9784864362917
話○ 抜○-△ 消極小 総合○

えっち覚えたて&すっかりヴェテランなカップル2組それぞれの恋愛模様連作5本+あれこれ注文のうるさい彼氏に愛してる気持ちを伝えたくて連作2本+独立短編5本。男子女子の甘美なラヴをつづるその裏でピキピキちんこ&プニプニまんこのハードな合体プロセスを同時進行でお送りするギャップがまいどすばらしすぎる作者通算8冊めの単行本だ。なお今回はドラマCDが特典として付属する初回限定版を購入したのだが、そちらは未聴につき漫画本体に関してのみレヴュウを実施する。
「漫画ばんがいち」の看板作家としてゼロ年代初めから現在に至るまでコンスタントな活躍を続けている作家。前作「Marine lazhward」の刊行からは1年半以上とこの人にしてはインターヴァルが空いた方だが、著者あとがき漫画によればCD企画がらみでの遅延とのこと。実際いまでもほぼ毎月のように作品は掲載されているのでおそらく次作の刊行はかなり早くなるはずだ。
恒例の色名しばりなデザインも美しい表紙の看板娘さんに象徴されるように、ムダな描線のいっさいない美麗な少女漫画/アニメ絵混淆の絵柄がデビュー当初からのウリ。数年前のばんがいちは鈴玉レンリ以外にも女性作家がドッと集まってとても野郎向けエロ漫画誌とは思えない華やかなアトモスフィアが形成されていたものだ。昨今は少女漫画風味以外を武器にする作家が増えたり従来と毛色の違うメガミルク執筆陣の大量流入があったりで一時期ほど同誌のカラーを体現する存在ではなくなっているものの、今回わざわざ限定版が企画されることでわかるように依然としてばんがいち内の重鎮として君臨している。
従来どおりハイティーン~20代前半とおぼしき女性陣はキュートフェイスに頭身高めの肢体が組み合わされた理想体型の方ばかり。お姉さんキャラだとそれ相応に大人っぽい顔立ちに描く作家ではあるのだが、どちらかというと童顔な方が発達したボディとの対比がきわ立ってくれてモアベターだと思う。また個人的にはさほどプラスファクターでないのだけれど、男子サイドもショタっぽい造形をやらせるととたんにイキイキする印象ゆえ、カワイイ男の子が甘いあえぎ声をあげる光景にキュンとくる両刀遣いの方には強くオススメ。
この端整なタッチにふさわしく物語世界もイケメン&美女のオサレでファンシィな恋愛譚で統一。高貴なお姫様がキモブタに蹂躙されたりツンツン美少女がヲタ男子の調教の罠に堕ちたりとかは絶対ないので、ラヴロマンスの綺麗な部分だけを摂取したい人にとってはこの世の天国だ。モノローグを多用し恋する2人の感情の推移をていねいに追いかけるストーリーテリングは作画以上に少女漫画的ノリを感じさせる部分で、このへんは絵柄こそ女性らしさを押し出しながらもオハナシはあくまで野郎ドリームに寄り添うポプリやPフラートのMAX勢との相違点。
これだけオンナノコ的恋愛観を全開にしながらも決して濡れ場をおざなりにせず前戯から射精に至るまで手抜きなく描いてくれているのがこの人のなによりすばらしいところ。さらに特筆すべきなのはこのいかにも2次元な絵柄でいながら性器描写はずいぶんリアル寄りな点。むろん汚かったり匂い立ったりする部分は漂白してはいるのだけれど、ビクビク脈打つ肉棒がしとどに濡れた肉ヒダに飲みこまれていくさまが精密にヴィジュアライズされるさまはこのうえない魅力だ。
きつく抱きあい甘やかなキスを交わしたのち2人して生まれたままの姿になり本番スタート。やわこいおっぱいに顔をうずめながら下腹部をまさぐり続けすぐさま如意棒をフェードイン。ハードに腰を使うたび端整な表情をトロトロに崩し随喜の涙を流してはアンアンもだえまくりだ。汚れを知らぬ笑顔のおにゃのこが最愛の彼氏の前でだけえっちく乱れる光景に我らのおっきも止まらない。ふだんはとうてい口にしないような淫語をはしたなく発し絶頂を迎えんとする彼女の胸へ口へ膣内へ白濁液を大量デリバリー。
女性原理が強すぎて肌に合わないお話がいつも数本ありはするものの、それをカヴァーしてありあまるほどにフックの強いエロシーン描写で今回もたいそうお世話になった。芸風はすでに固まり新鮮味はさすがに薄れてきたけれど、そのぶん作画/作劇は洗練の極みでおよそアラの見つからない作品集。俺的にはデートよりもセックスでイチャイチャのスキモノカップル話「Summer holiday」と、セックス覚えたて彼氏彼女がさらなる快楽を求め我慢大会「きんよく、はじめました。」で陰嚢がしぼりつくされるほどに連射。

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